やりました!その瞬間、宮崎県じゅうが歓喜に湧きました。サッカーの第91回全国高校選手権。全国4,175校の頂点に宮崎県代表の鵬翔高校が立ちました。1月19日の京都橘との決勝戦はまたまたまたまたPK戦。ハラハラ、ドキドキ。だけど必ずやってくれると信じていました。県民皆がそう思っていたはず。そして現実にそれをやってのけてくれたのだからやっぱりすごいです。おめでとうございます。
老健の利用者様の中にも、自分の孫や親戚が出場しているという方がおられたかと思います。さぞかし大喜びのことでしょう。
20日の新聞トップに、でかでかと「鵬翔高」の活字が踊るそんな中、もう一つ「鵬」の字が目に留まった方も多かったと思います。そうです。元横綱大鵬の納谷幸喜(なや
こうき)さんが逝去された事が報じられていました。「巨人、大鵬、卵焼き」の大横綱、大鵬です。老健を利用されている高齢者世代にとっては押しも押されもせぬヒーローです。大喜びの一方で、驚き、あるいは悲しみの念を抱かれた利用者様もおられたのではないでしょうか。
ずいぶん前のことですが、親方時代の大鵬を実際に間近でお見かけしたことがあります。テレビで見るよりも圧倒的に大きく、白い肌、そして透き通るような目。何よりも優しそうな表情が印象的でした。
「鵬」を『広辞苑』で調べると次のように載っていました。
「〔荘子逍遥遊〕 想像上の大鳥。鯤(コン)という魚が化したもので、翼の長さ三千里、九万里の高さまで飛ぶとされる。おおとり」。
「鵬翔高校」という、平成の「鵬」が天高く舞った同じ日に、「大鵬」という昭和の「鵬」が静かにはばたくことをやめた・・・。それは偶然とは言え、何とも言えない複雑な気持ちがしました。
大鵬関、昭和の日本を熱く、元気にしていただきありがとうございました。ゆっくりと羽を休めて下さい。そして鵬翔高校のみなさん、感動をありがとうございました。今回の快挙を新たな揚力として、さらに高く高く舞い上がって欲しいと願います。