
介護現場で最も多い事故類型は 。「転倒・転落」と「誤嚥」。これに対し、裁判所が賠償義務(過失)を認定する際は、「事故が具体的に予想できたか(結果予見可能性)」と、「注意すれば回避できたか(結果回避可能性)」の2点が判断基準になるとのこと。これを踏まえ、外岡先生は、ナースコールへの対応遅れが原因で入所者が転倒・死亡した裁判事例(令和6年高松地裁丸亀支部判決)を紹介しました。この事例では、施設側が「法令遵守の人数を配置していた」「15分待たせるのは通常だった」と主張したものの、裁判所は「法令の人数配置だけで安全配慮義務を果たしたことにはならない」と指摘し、約2724万円の賠償を命令。この事例からの教訓として、コールにすぐ対応できない場合は「最悪の事態」を想定した予防策を講じること、そして「単に怠けていたわけではない」ことを示す具体的な業務記録を残すことの重要性を学びました。
(つづく)