
「老健みやざき 第25号(平成24年4月)」のPDFファイル(ファイルサイズ:5.13MB)を、「広報誌」のページにアップしました。閲覧、ダウンロードはこちらからお願いいたします。
会員施設へは4月19日付文書(全老健宮支部24-1)にてご案内しております。詳しくはこちらをご参照いただきますようお願いいたします。
昨日は当協会発行の「老健みやざき 第25号」発行のお知らせをいたしましたが、本日は公益社団法人全国老人保健施設協会発行の「老健 平成24年4月号(Vol.23 No.1)」を紹介します。
同号では「進めよう口腔ケア」題して、口腔ケアの特集が組まれています。平成24年度の介護報酬改定で「口腔機能維持管理加算」が新設されたことを受け、口腔ケアを巡る背景や現状、そして今後の展望を踏まえ、全国2府4県の老健施設による口腔ケアの実践例などが紹介されています。その中で、口腔ケアは特定のスタッフによる関わりだけではなく、多職種による連携の重要性が説かれていますので、老健に勤務されている方は、職種を問わず是非なるご一読をお勧めいたします。
また、特集記事とは別に、日本歯科衛生士会の金澤紀子会長のインタビューも掲載されています。それを読むと、歯科衛生士の現状と課題、さらに口腔ケアにおける歯科衛生士の役割などが理解できる内容となっています。
「老健みやざき 第25号」の巻頭は、当協会が3月16日に開いた第9回研究大会の特集記事ですが、ひとえ歯科クリニックの宇都仁惠先生にお話しいただいた、口腔ケアに関する特別講演の概要が主な内容となっています。その講演会場でも、参加された方々の口腔ケアへの高い関心が寄せられていました。両者を併せてお読みくいただくことで、口腔ケアへの理解がより一層深まるのではないかと思います。
当協会が年2回発行している広報誌、「老健みやざき 第25号」がこのほど出来上がりました。近日中に会員施設を始め、関係機関の皆様のもとにお届けする予定です。ご笑覧いただければ幸いです。
今回の「老健みやざき」のトップ記事は、3月16日に当協会が開いた、第9回研究大会の特集。これに続き、協会各研究部会等による研修会報告、そして会員施設の各職種の皆様による「リレーコーナー」さらに、シルバーケア新富の栄養士、織田政子さんによる「人気のおすすめメニュー」と続きます。
なお、「老健みやざき第25号」は、当ホームページからも閲覧・ダウンロードできるようにする予定です。どうぞお楽しみに。
この日発表を行ったのは、青島シルバー苑、ことぶき苑、春草苑、シルバーケア野崎、そして慶穣塾の5施設。踊りあり、太鼓あり、パフォーマンスあり。どの発表も視覚、聴覚、そして「感動覚」をすこぶる刺激するもので、参加者は写真やビデオを撮るなど、熱心に見学していました。
「利用者の心を元気にしたいんです!」と、ある施設の代表者がマイクを握りしめて言われていました。この言葉からもわかる通り、どの施設も利用者のQOLを向上させようと、レクリエーションへの取り組みは真剣そのもの。日々多忙な業務の合間を縫っての練習は、さぞかし大変であったろうと察する一方で、同時に各施設におけるスタッフの連携の良さもひしひしと伝わってきました。
春草苑の「万歳三唱クラブ」による発表。さまざまなフォーメーションで繰り広げる「バンザーイ」は、喜びを何百倍にも増幅させる迫力でした!
かくして40施設から310人が参加して開かれた第9回社団法人宮崎県老人保健施設協会研究大会は盛会の裡に幕を閉じました。各運営スタッフとも、それぞれの所属施設で業務をこなしながらの準備でしたので、いたらぬ点も多々あったかとお詫び申し上げます。
先日もお知らせしましたが、来年(平成25年)は、「第14回九州地区介護老人保健施設大会inみやざき」が、5月30日(木)と31日(金)の2日間、が宮崎観光ホテル(宮崎市)で開催されます。県内だけでなく、九州各県から約1,000人の老健役職員を招いての大会を成功に導こうと、すでに準備を始めているところです。今回の研究大会での反省点を踏まえ、よりより大会にしていきたいと考えておりますので、今後とも協会へのご理解、ご協力方お願いたします。
研究発表は8つの分科会が4つの会場に分かれて行われました。第2分科会の「看護・介護」の部では、トトロみのる園の看護職、波越明美さんが、「入所者の急変時対応を見直して」と題し、急変時の対応の流れと施設間の連絡システムを見直した結果、状態把握と早期対応の向上や、業務の効率化などにつながった事例を報告しました。
第3分科会の「リハビリテーション」の部では、ひむか苑の作業療法士、廣瀬裕佳さんが、「塗り絵を通して見えてくる認知症高齢者の心理」と題し、治療的作業活動としての「塗り絵」を導入し、色彩心理の観点から観察、評価を行った結果、利用者が無意識に選択する色を通して、完成までの心理的傾向が推測できたことに加え、その色によるセラピー効果も導き出せたことを報告しました。
第4分科会の「介護」、「栄養」の部では、サンフローラみやざきの介護福祉士、井上和幸さんが、「もう一度母さんの声が聞きたい」と題し、経管注入食の利用者が、経口摂取へ移行したことをきっかけに、本人の表情に変化が現れただけでなく、家族もケアに積極的に関わることで、あらたな生きがいを見出すようになった事例を発表しました。
第8分科会の「支援相談」「事務」「介護支援専門員」の部では、しあわせの里の支援相談員、笠原章寛さんにより、「施設のイメージと評価」と題し、通所リハビリテーション利用者獲得の一環として、居宅介護支援事業所のケアマネージャーから聞き取り調査を実施し、その結果をもとに自分たちの仕事を見直し、各職種における対策の立案、実行を行ったところ、居宅ケアマネとの関係が深まり、新規利用者を紹介してもらえるようになるなどの成果が現れた取り組みが報告されました。
いずれの分科会でも会場からは熱心な質問や意見が相次ぎました。それぞれの老健施設や職種が抱える悩みや問題を共有するとともに、優れた取り組み事例からその解決策を学ぶ貴重な機会となりました。
「食介護が必要な対象者はいるか?」の問いに対し、87%の人が「かなりいる」または「いる」と回答した一方で、食事介助の困難点が「よくある」または「ある」と答えた人は63%もいたとのことでした。
食事場面の問題点を職種ごとに尋ねたところ、どの職種も「むせる」、「なかなか飲み込まない」「口に溜めてしまう」などの回答が半数以上あったそうです。とりわけ「むせる」ことに関しては、摂食嚥下機能低下の問題点、さらに食事場面の不安点について尋ねた結果でも過半数がこれを取り上げており、食事介助のむずかしさが浮き彫りなっていることが指摘されました。
今回のアンケートから宇都先生は、(1)どの職種も現場では食事場面での問題点には気づいている、(2)ヘルパー、介護福祉士は現場で食介護・食支援に悩みを抱えながらの毎日である、(3)同じ施設、職種で抱えている悩みはほとんど同じである、(4)その悩みを解決する手段は「他の職種に相談する」であった、(5)食事介助の問題点があり、かつケアプランを立てている職種はケアマネージャーとSTだけであった・・・との結果を示されました。
またこの結果を踏まえ、宇都先生は〔1〕現場からの問題点を集積する必要がある、〔2〕各々が持っているノウハウを集積しておく必要がある、〔3〕ネットワークで繋げる必要がある、〔4〕インシデントを蓄積しておく必要がある、〔5〕嚥下状態を正しく診断・評価する人材が必要である・・・との見解を受講者に説かれました。
限られた時間の中でしたが、盛りだくさんの内容で、学ぶことの多い講演会でした。宇都先生は平成12年11月に宮崎摂食・嚥下障害臨床研究会を立ち上げ、歯科医師、リハ医師、脳外科医師、看護師、歯科衛生士、管理栄養士、ST、PT、OTなど90人が会員登録。基礎知識の理解や臨床技術の習得、さらに科学的基礎研究の啓発などを通じて、宮崎県の摂食嚥下障害の臨床の向上を図るために活動中です。現在、施設における標準的なサービスが提供できるよう、相談方法の確立を目指している宇都先生、お忙しい中、貴重な講演をしていただき、本当にありがとうございました。
これに対し、口腔ケアを行うことで、誤嚥性肺炎を予防する効果があるとのことでした(特に終末期は重要なのだそうです)。
続いて、在宅で最期まで口から食べる事への取り組みについては、まず胃ろうを自己抜去した翌日から100%経口摂取に移行した要介護高齢者症例が紹介されました。この方は、誤嚥性肺炎を繰り返すため、胃ろうを増設し、また認知症のため、経管注入中は拘束され、ベッド上での生活を送られていたのだそうです。在宅に移って拘束をはずしたところ、2週間後に胃ろうのボタン型バンパーを自分で抜き取ったため、翌日から経口摂取することになったとのことでした。宇都先生はそのために、主治医や歯科衛生士、訪問看護師、訪問リハビリ、ヘルパー、そして家族と、「人間が食べられなくなる、老いていくプロセスをどう受け止めていくか?」ということについて真剣に話し合い、口から食事をするために、評価を行い、食事を工夫し、嚥下訓練を行ったそうです。
その結果、その方は食事を自分で食べるようになったばかりでなく、自分で歩けるようになったり、家族とピクニックを楽しむまでになったそうです。誤嚥性肺炎も減ったとのっことで、その模様が写真や動画で紹介されると、またまた会場からは驚きの声が上がりました。嚥下リハビリの目的は、「誤嚥しないことではなく、QOLを維持しながら誤嚥性肺炎の発症を防ぎ、生命予後を高めること」との説明に、受講者はうなずいたり、メモを取るなどして、真剣に聞き入っていました。
この、最期まで口から食べることへの取り組みを紹介した上で、宇都先生は細菌、要介護高齢者の胃ろうの是非について、胃ろうを作ってきた医師の間で論争が起こっていることに言及されました。これは、(1)人工栄養法を導入しない選択肢を示す、(2)本人の益にならないと判断できるときは導入しない、(3)人生の完結に有益なときの導入は妥当・・・等を内容とした指針案を、厚生労働省が昨年12月4日、初めて公表して以来、マスコミなどでもしばしば取り上げられている問題です。その現状を踏まえ、宇都先生は、「尊厳を守り、最期まで口から食事が取れるよう、継続的な支援が必要。そのために、医療や介護に関わる人が職域を超えて連携し、家族や地域住民とも協力できる在宅医療の構築をめざして取り組んでいる」と、口腔ケアに対する熱い思いを力説。受講者の胸を打っていました。(続く)
「食べるということは命にもつながる大切な行為です」と切り出した宇都先生。講演のタイトルを「最後まで・・・」ではなく「最期まで・・・」とされていることからも、その思いを伺い知ることができました。
講演は(1)口腔ケア指導の成果と口腔ケアの実際、(2)口腔内細菌と誤嚥性(ごえんせい)肺炎、(3)在宅で最期まで口から食べる事への取り組み、(4)食介護・食支援アンケートの結果から・・・の4つの内容について行われました。
まず、口腔ケアの成果と口腔ケアの実際については、潤和会記念病院にて宇都先生が歯科衛生士と共に、月1回、1病棟ごとに指導介入した事例が紹介されました。病棟職員を対象に基本的口腔ケアマニュアルを作成し、指導した結果、「うまく口を開けてくれない」、「方法や道具が分からない」という悩みが減った一方で、ほとんどの職員が「歯科専門職が必要」と答えたとのことでした。
また、位相差顕微鏡を使って、実際に口腔内を撮影した映像が紹介されました。口腔内でうごめく細菌のあまりの多さに、受講者からは驚きの声が漏れていました。しかし、口腔ケアを行うことで要介護患者の総細菌数、そしてその中でも桿菌の数が有意に低下したことが説明され、口腔ケアの必要性を実感することができました。(続く)
今回のテーマは「今こそ老健、原点回帰! ?利用者の想いを・・・?」。開会にあたり大会会長の大野会長は、介護保険が2000年から始まって12年経ちました。介護報酬改定には厳しいものがあるが、老健施設で働く私たちにとっては、県民、国民の支持が得られるよう、何を持っても質の担保を確保しなければならなりません。介護保険は要介護認定とケアプランの2つがキーワードだと思ってます。要介護認定に伴った質の担保をしっかりやっていかなければなりません。今日はしっかり勉強して、そして楽しくやりましょう」と呼びかけました。(続く)